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言語力を伸ばす・語彙を増やす

前任校で中学1年生に授業(道徳)をしていたとき、生徒から出た質問。
「先生、『望ましい』って、なあに?」
質問したことはすばらしいが私は呆然とした。自分が「これぐらいの言葉はわかるだろう」と考えていたものが理解できない子がいる、それを知ったのだった。子どもたちにわかりやすく伝えることは必要だが、日常会話として知っているべき基本的な日本語が伝わらないのなら、おそらく子どもたちの思考も深まらないだろう。思考するには頭の中で日本語を使っているのだから。


クラスで「きのう 正ゆめを 見た」という読みの問題を出したときに、「正ゆめ」という言葉を聞いたことがない子が多くビックリして、前述のやりとりを思い出した。


「正ゆめ」という問題は<小学生の漢字力に関する実態調査2007>(ベネッセコーポレーション)>を参考にした。問題では小学校2年生に「正ゆめ」という漢字が書けるかどうか出題し、正答率は12.2%である。自分のクラスに置き換えるならば2人は書ける計算になる。「読み」と「書き」で違うので単純計算ができないが、どうなのだろう?


          ◆


今度は私が初任校にいたときの話。

長男が産まれたとき、一緒に学年を組んでいた同僚から
「赤ちゃん語をあまり使いすぎない方がいいわよ。」
とアドバイスされた。「~でちゅねぇ。」などと子どもに合わせて話していると、子どもがその言葉を覚えてしまって、子どもの話す言葉まで幼いままになってしまうとの理由だった。

一応、そのアドバイスを忠実に守って自分の子どもを育ててきたが、おかげで大人びて生意気な言葉遣いをするように育った。親としては、知っているのであれば成長したときに大人っぽい言葉を「使わない」という選択の幅が広がると楽観視している。少なくとも「使えない」よりはいいのではないかと。

では、自分の子どもの語彙をもっと増やすにはこれからどうすればいいのか?そこで頭を抱えてしまう。単純に「本を読め!」と言えばいいのかというと違う気がするし、「おい、『○○○』ってどんな意味だ?」と聞けば、そのうち「ウザイ」と思われること確実だろう。


         ◆


文部科学省の審議会である[言語力育成協力者会議]から出された報告書(案)「言語力の育成方策について」というものを読んだ。その中で語彙については次のように書かれていた。

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5.指導に当たっての配慮事項等 (1)語彙について
幼児児童生徒の現状を見ると、生活体験が不足し、感情を直接的に表現する言葉が多用され、語彙が乏しくなっているので、実生活の中で読書や遊びを通じてそれを充実させることが望まれる。
論理や情緒に関する語彙を豊かに身に付けることは、思考力を高めたり情緒を豊かにしたりすることにつながる。そのためには、各教科等で習得すべき学習の基本語彙を整理して明確にしたり辞書等を活用したりすることなどが重要である。
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冒頭に記した「知っているべき基本的な日本語」と似たような「学習の基本語彙」という言葉が出ていた。学習の基本語彙は「とめ」「はね」「はらい」や「繰り上がり」などがあたるのだろうか。では、日常生活の基本語彙って何だろう、そう考えたら余計に頭が混乱してきて、何がなんだかわけがわからなくなるのだった。

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